FXで大勝ちしても、最後には強制ロスカットで退場していく人がいます。
そういった人の話を聞いて不思議に思ったことはありませんか?
「それだけの大金を稼いでいたのに、なんで全部無くなっているんだろう?」と。
FXでいくら稼いでも、最後には強制ロスカットで退場するには理由があります!
いくら勝っても退場する理由は、資金管理ができていないから!
FXで大勝ちしても最後には退場する人には、2つ理由があります!
- レバレッジを効かせすぎてトレードしている
- 損切りをしない
つまり、強制ロスカットされる人は資金管理ができていません。
株の現物取引は購入金額以上に損しませんが、レバレッジを効かせて口座資金以上の取引ができるFXは、口座にあるお金以上に損することができます。
口座資金以上の損失が発生しないように、業者側で決済することが強制ロスカットです。
口座資金を倍にしてから強制ロスカットで退場するまでをシュミレーション
例として、FXで稼ごうと100万円を用意しました。
シュミレーションの条件は以下のとおりです。
- 当初口座資金:100万円
- 1日1回トレードし、獲得pipsが20pips
- 取引通貨量はトレードできる最大数
- 損切りはしない
この条件を「FX複利計算シュミレータ」に入力して計算します。
シュミレータに条件を入力すれば、〇日後に資金がいくらになるか計算してくれる便利なツールです。
以上の条件を入力して計算すると、16連勝で倍の200万円を超えました。
※単純化のために、ドル円レート108.94154で固定して計算しています。
1か月かからずに資金を倍にしたので、大勝利と言えるでしょう。
このまま勝ち続ければ億も狙えます。
しかしどれだけ稼いでも、口座資金全額を使ってトレードし、損切もしないなら1回の負けで全て吹っ飛びます。
口座資金を倍にした次の日の17日目。
2,026,000円を25倍のフルレバレッジで、レート:109円のドル円の買いポジションをエントリー(460,000通貨)しました。
いつものように勝てると考えていたが、逆にドンドン含み損が増えていきます。
損切りをすれば資金を守れますが、これまで損切りをせずに勝ち続けてきたから、損切りという考えがありません。
結果どうなったか?
このトレードの場合、ロスカットレートである106.730(買い値から-227pips)まで下がり、強制ロスカットされて終わりました。
※計算にはGMOクリック証券のロスカットシュミレーションを使っています。
このトレードによる損失は–1,044,200円になります。
- 建値:109.00
- ロスカットレート:106.730
- 損切り幅:-2.27円
- 取引通貨量:460,000×損切り幅:-2.27円=損失額:-1,044,200
強制ロスカットにより稼いだ分のお金だけでなく、最初の口座資金100万円から18万2千円も損をしました。
残った口座資金を使えば、まだトレードを続けることはできます。
しかし、シュミレーションのようなトレードを続けていたら、また1回の負けで大きく吹っ飛ばし、最終的にはトレードが続けられなくなります。
以上がFXでどれだけ稼いでも最後には退場する流れです。
強制ロスカットで退場しないために必要なこと
強制ロスカットで退場しないためには、まず1回の負けで失っても大丈夫な金額(許容損失額)を決めます。
1回の負けによる損失額の限度は、口座資金の2%までとする「2%ルール」が有名です。
なぜ2%までなのかについては、こちらの記事で考察しています。
許容損失額を決めたら、損切りするレートを決めて、損切りした場合に許容損失額以下になるようポジションを調整します。
最後に、損切りルールは絶対に守ること!
損失を確定したくなくて損切り注文を移動、または消していたら意味がありませんから。
- 許容損失額を決める。
- 許容損失額以下になるように、ポジションを調整する。
- 損切りルールは絶対に守る!
最後に:損切りルールを決めないと最悪「追証」もありうる
シュミレーションの例は大げさではありません。
実際にボクも10万円という少ない資金ですが、資金を倍にしたのにゼロにしています。
日本ランキング1位のトレーダー(自称)も、むちゃくちゃな資金管理のために1億円を80万ほどにしていました。
しかし、口座資金にお金が残った状態でロスカットされるのは、まだいい方です。
フラッシュクラッシュ(瞬間的暴落)のような異常な相場では、ロスカットが働かなくて口座資金以上のお金を失うことがあります。
口座資金以上のお金を失ったらどうなるかというと、その分のお金を業者に払わないといけません。(追証といいます)
レバレッジを効かせたトレードはFXの利点ですが、無茶なトレードで借金することがないように、厳格な資金管理で口座資金を守りましょう。