ボクは注文を入れる前に自作のエクセルシートで、ポジションサイズを計算してから注文を入れます。
今回は自作のエクセルシートをコピペで作れるように、公開して共有しようと思います。
許容損失額を決める
まずは許容損失額を決めます。
許容損失額とは1回のトレードで失ってもいい最大損失額です。
許容損失額は口座資金にたいして2%以下にするのが基本です。
しかし口座資金は1回1回のトレードの結果で変動するので、そのたびに許容損失額を計算し直していてはパフォーマンスが安定しません。
なのでボクは前もって口座資金から一定額を引いておいて、数回負けても許容損失額が一定になるようにしています。
それらを踏まえて作ったシートがコチラです。
- 口座資金
・・・取引口座に入っている資金を入力。 - 余剰金確保
・・・トレードのリスクを抑える+数回の勝ち負けで変動する口座資金に左右されずに、許容損失額を一定にするために設定している。
※毎回許容損失額を計算し直すというなら必要なし。 - リスク
・・・口座資金から取れるリスクを入力。 - 許容損失額
・・・口座資金×余剰金確保×リスク=許容損失額
※計算式:=A3*B3*C3
ちなみに余剰金確保とリスクはそのままの状態だと80%なら0.8、2%なら0.02と入力する必要がありますが、%表示したいセルを選択して、「ホーム」タブにある%をクリックしたら%で表示されるようになります。
損切り幅からポジションサイズを計算する
ポジションサイズは許容損失額から損切り幅で割ると計算できます。
先に計算した許容損失額の結果はD3のセルに入力されているので、=D3と計算式を入れることで自分で入力しなくても、D3の数字が自動で反映されます。
画像と同じようにエントリーするレートと、損切りするレートを入力できるように表を作ります。
表ができたらエントリーするレート(セルA9)から損切りするレート(セルB9)を引いて、損切り幅を求めましょう。
関数に「ABS」を使うことで、-といった余分な符号を除いた数値が求められます。
計算式:=ABS(A9-B9)
許容損失額と損切り幅が分かったので、許容損失額÷損切り幅でポジションサイズを計算します。
計算式:=C6/C8
これでトレードするポジションサイズが分かりました。
一の位まで計算しているので、トレードに使っている取引会社の最低取引通貨量に合わせて、ポジションサイズは調整してください。
例えば最低取引通貨量が1,000通貨で、計算したポジションサイズが10,800だとしたら、千の位以下は切り捨てて実際に取るポジションサイズは10,000通貨といった具合です。
ドルストレートペアはもう一つ計算式が必要
ここまでの計算式で円を含んだ通貨ペアは問題なくポジションサイズを計算できますが、円を含んでいない通貨ペアは、損切り幅を円に直して計算し直さないといけません。
通貨ペア右側のクロス円のレートで計算する必要があります。
例えばユーロ/ドルをトレードするなら、右側の通貨はドルなので、ドル/円のレートを参照しないといけません。
画像のようにクロス/円のレートを入力する表を作ってください。
表ができたら、その隣に損切り幅×クロス円レートで損切り幅を円に直す計算式を入れます。
計算式:=C8*A11
最後に円に直した損切り幅と許容損失額をかけたら、ポジションサイズが求められます。
計算式:=C6/C10
最後に:なぜExcelファイルをダウンロードできるようにしなかったのか?
自作のポジションサイズを計算するExcelシートを紹介してきました。
「ダウンロードできるようにしてくれたら楽なのに!」という声が聞こえてきそうですが、自分たちで作ってもらう形にしたのには理由が2つあります。
一つはボクが身元不明のファイルをダウンロードするのに抵抗があるから。
こういった人は案外多いと思うので、今回はなるべく簡単に計算式をコピペしたら作れるように記事を作りました。
もう一つは自分で作って仕組みが分かっていたら、自分で好きなようにカスタムできるからです。
今回紹介したのはあくまで自分で使うためだけに作ったので、自分で好きなようにカスタムして使ってください。