2019年正月早々である1月3に、フラッシュクラッシュ(瞬間的暴落)が発生しました!
そもそもフラッシュクラッシュは、なぜ起きるのでしょうか?
そして対策できることはあるでしょうか?
2019年1月3日のフラッシュクラッシュによりロスカットされた人たち
今回のフラッシュクラッシュは、FX市場全体で起こっています。
ドル/円のチャートを見ると、1時間のうちに400pips以上暴落しています。
恐ろしい……
Twitterを見てみると、多くの人たちがロスカットされたようです。
朝起きたら3000万円ロスカットされていました…
もう為替は当分辞めます。
一体あの暴落の原因はなんだったんですか?#fx #ロスカット #大暴落 pic.twitter.com/NiwbyUyhLD— tkjpn (@xbdvVFpciqFs1lb) 2019年1月3日
2019年1月3日早朝。FXドル円が108円台から104円まで急落。それに伴いロスカットを被りました。具体的な金額が出ましたので恥を晒します。損失額は-24,519,650円となります。桁をよく見て下さい。2450万円です。反面教師として、拡散して頂ければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/TmPf0EsZwn
— プルート@FXドル円米株ズボラ投資家 (@investmentnote) 2019年1月3日
終わりました。
強制ロスカットで大損害を被りました。
今までありがとうございました。 pic.twitter.com/nDeEAokBao— オレ的ゲーム速報JIN@FX投資部 (@oreteki_douga) 2019年1月2日
フラッシュクラッシュが発生する原因は?
今回のフラッシュクラッシュの原因は世界経済の冷え込みや、アップルの業績低迷による株売り(アップルショック)が為替市場に影響したとか、いろいろ言われています。
ただAIを使った高速取引や、アルゴリズム取引の増加により、あらゆる市場でフラッシュ・クラッシュ自体が起きやすくなっているみたいです。
こういった環境では、いつフラッシュフラッシュが起こるかは予測不可能です!
が、フラッシュクラッシュが起こりやすくなる環境はあります。
それは市場の流動性が低下しているときです。
流動性とは市場での取引量のことで、流動性が高いと取引量が多く、流動性が低いと取引量が少ないことになります。
流動性が低いときに一方向に大きな注文が入ると、反対方向の注文がないので、値が一気に動きやすくなります。
そして値が一気に動くと、今回のようにロスカット注文を巻き込んで、さらに値が一方向に動くという負の連鎖が続きます。
実際に今回のフラッシュ・クラッシュも一番流動性が低いであろうと思われる、正月の早朝に発生しています。
別の例も見てみましょう。
下のチャートは2016年10月7日のポンド/ドルの4時間足のチャートです。
4時間足で分かりにくいですが、このときは日本時間の8時に900pips以上急落しました。
原因は後付けでいろいろ言われていましたが、このときも日本時間の早朝で流動性が低い時間帯に加えて、2016年6月にイギリスのEU脱退が国民投票で決まったあとのことで、ポンドの状態が不安定な時期でした。
この2つの要因が重なって、フラッシュ・クラッシュを発生しやすくしていたと思います。
フラッシュクラッシュを回避するにはどうしたらいい?
フラッシュクラッシュはいつ、どの市場でも起こるので、トレードする以上は完全に回避することは不可能です!
なのでフラッシュクラッシュがいつ起こってもいいように、自分たちで対策しないといけません。
損切りの逆指値注文を必ず入れる
損切りの逆指値注文を絶対に入れましょう。
絶対です!
これはスイングもデイも、スキャルピングでもです。
スキャルピングはポジションを持つと同時に、損切りの逆指値注文も入るように設定しておきましょう。
値が急激に動くと注文した値で約定しない可能性はありますが、ロスカットされて口座資金をすべて吹き飛し、なおかつ借金を背負うより何倍もマシです。
流動性が低下する時期はトレードしない、ノーポジにする
流動性が低下する時期というのは決まっているので、そのときはトレードしないのが一番安全な対策です。
スイングトレーダーも流動性が低下すると分かっているなら、持っているポジションを決済する(ノーポジにする)のが賢明です。
ノーポジにするのが嫌なら、持っているポジションを半分にして、レバレッジを低く抑えるといった対策をしておきましょう。
流動性が低下するのは主に以下のときです。
・ゴールデンウィーク(東京市場が休み)
・お盆の時期(欧米のサマーバケーションと重なる)
・クリスマスおよび年末年始特別なイベントがあるとき
例:アメリカ大統領選挙、イギリス国民投票
祝日や長期連休は取引参加者が一気に減るので、流動性が低下します。
何年かに一度のような特別なイベントがあるときも、市場全体が不安定になるので、不用意なリスクに備え取引を控えて、流動性が低下します。
フラッシュクラッシュとは違いますが、2016年11月8日のアメリカ大統領選挙のときは、翌9日の日本時間にトランプ優勢の情報が流れると急落し、トランプ当選が確実になると急騰(きゅうとう)と乱高下しました。
リピート系注文、スワップトレードはレバレッジを2倍以下に
リピート系注文やスワップトレードのように基本的に損切をしない手法は、普段からレバレッジを2倍以下にするようにしましょう。
フラッシュクラッシュの場合、一気に暴落しますが、その反動で逆に一気に値を戻す傾向にあります。
今回もレバレッジを2倍以下で運用していれば、ロスカットされずに助かった可能性が高いです。
ボクも以前にトルコリラのスワップトレードでレバレッジを2倍以上にして、ロスカットされた苦い経験があります。
こうならないように、レバレッジの管理は厳重にしておきましょう!
最後に:フラッシュクラッシュとうまく付き合っていくしかない
トレードする以上は、フラッシュクラッシュとうまく付き合っていくしかありません。
普段からリスク管理を徹底して、不用意な損失に負けないトレードを心がけましょう。