「ポーカー 映画」のキーワードで検索すると、上位でヒットするのがこの「ラウンダーズ」。
大ヒットしたわけではありませんが、この手のギャンブル映画として隠れた名作になっています。
ラウンダーズのあらすじ
ニューヨークのロー・スクール(法学校)に通うマイクは、スゴ腕のポーカープレイヤーとしての顔も持っていた。
ある日ポーカーで少しづつ貯めた3万ドルを、ロシアン・マフィアのテディKGBとの一戦で全て失ってしまう。
マイクはこれを機にポーカーから足を洗い、彼女と共に法律の勉強に専念する。
しかし親友のワームが刑務所から出所したことをきっかけに、再びポーカーの世界に魅せられ引きこまれていく……
ネタバレなしの解説
ラウンダーとは?
映画のタイトルになっているラウンダーとは、カードゲームで生計を立てている人のことを指します。
日本と違いアメリカではプロポーカープレイヤーは職業として認められていて、毎年ラスベガスで行われるポーカーの世界大会で優勝すれば、億単位の賞金が手に入ります。
ポーカーの知識があるほうが楽しめる映画
劇中でポーカーのルール説明はありません。
アメリカではメジャーなゲームですから、説明は省いたんでしょう。
ルールを知らなくても楽しめると思いますが、知っていた方が楽しめるのは確実です。
ポーカーにはいくつかの種類があり、映画でもいろんなルールのポーカーが登場しますが、最低限テキサス・ホールデムというポーカーのルールを知っておけば大丈夫です。
テキサス・ホールデムはポーカーのなかでも一番メジャーなルールで、映画でも序盤に主人公のマイクが破産したのと、最後の勝負のルールはテキサス・ホールデムです。
ラウンダーズのネタバレ感想
ここからはネタバレありの感想となります。
緊迫したポーカー・シーン
ポーカーは相手の手札が分からないので、常に自分の手札が相手より強いか、弱いかを探りながらプレイします。
たとえ手札が弱くてもブラフを仕掛けることもあるので、相手の行動がブラフか本物かということも考えないといけません。
時には自分の手札が強くても、相手が自分より強いと判断すれば、ゲームから降りるといった非情な判断も必要です。
そういった高度な頭脳戦、心理戦を一つ間違えば破産しかねない状況でプレイするのです。
劇中でもポーカー独特の緊迫感が画面から伝わってきます。
投資家・トレーダーなら劇中の格言を覚えておきたい
劇中でいくつか格言が出てきますが、特に投資家やトレーダーなら覚えておきたいものばかりです。
いくつかボクが気に入った格言を書いておきます。
「欲を張りすぎると墓穴を掘る」
「ダメとわかったらすぐカードを捨てろ」
どちらの格言も投資家やトレーダー(またはギャンブラー)なら、大事だとは分かっていても実行するのは難しいものです。
そういった見方でこの映画を観るのも、新しい発見があって面白いかもしれませんね。
この映画はポーカーを題材にした青春映画
この映画はポーカーと、それにつながる裏社会を舞台にしていますが、本質的には青春映画ではないでしょうか。
青春映画の定義として、夢やそれに伴う挫折、別れや旅立ちがあると思います。
主人公のマイクはポーカーの世界大会で優勝することが夢ですが、ロシアン・マフィアのテディKGBとの勝負で破産したことで挫折します。
挫折してからはギャンブル嫌いの彼女のこともあり、法律家という堅実な道に進もうとしますが、親友のワームが出所したことをきっかけに、再びポーカーの世界に足を踏み入れました。
そこでマイクは命を、自分が生きている実感を感じます。
そこからは再び世界大会優勝という夢に目を向けていくのです。
どれだけ周りから理解されなくても自分の道を進む男の姿
この映画で何気に好きなシーンが、マイクと法律学教授であるエイブとの会話シーンです。
教授は過去に聖職者としての道を周りから期待されていたが、自分の行きたい道でないと悟って、両親と断絶しても法律学の道へと進んだ過去を告白しました。
たとえ過去に戻れるとしても、同じ道を行くだろうとマイクに言います。
マイクも教授と同じく、最終的にこれまで築いてきた関係をすべて断ち切って、夢を追ってポーカーの世界大会が開催されるラスベガスへと向かいます。
どれだけ周りの理解が得られなくても、自分が行きたい道を進むことを決意しました。
教授との会話シーンは、マイクの行く末を暗示していたように思います。
そんなマイクが経験する別れに哀愁を感じ、それでも強い意志で自分の行く道を決める強さに魅せられました。
最後に
ボクはこの映画を青春映画だと感じましたが、他にもいろんな見方ができると思います。
投資家やトレーダーなら、為になる格言も出てきますので、一度観てみてはどうでしょうか?