スイングトレードをするうえで、注意することがあります。
それはマイナススワップの存在です。
日々たまっていくスワップポイントは小さい額ですが、塵も積もれば山となるように、スイングトレードのようにポジションを長く保有するほど、スワップポイントは無視できない額になっていきます。
マイナススワップがどれだけトレードの成績に悪影響か確認してみましょう!
スワップポイントとは?
FXは2つの国の通貨を交換することで成立していますが、通貨には国ごとに金利を設定しています。
取引する通貨間の金利差は日ごとに清算されます。
この清算される金利差のことを金利調整額、つまりスワップポイントと呼びます。
スワップポイントの受け取りと支払いとは?
スワップポイントは取引する通貨ペアの金利が高い方を買えば受け取り、プラスになります。
逆に金利の低い方を買うとスワップポイントを支払うので、マイナスになります。
自分の取引する通貨ペアの買いと売り、どちらがスワップポイントのプラスでマイナスかは、取引口座で確認できるので見るといいでしょう。
マイナススワップがどれだけトレードの成績を下げるか?
ではスイングトレードでマイナススワップとなるポジションを取ったとき、どれだけトレードに悪影響となるか確認していきましょう。
いまから話す例はボクのリアルトレードの結果から、ポジションサイズなどの条件を少し変えて計算し直したものです。
取引した通貨ペアはポンド/ドルで1月4日に買いポジションを持ちました。
詳細な条件は以下の通りです。
- 取引通貨ペア:ポンド/ドル
- 取引日:2019年1月4日
- 買いポジション
- ポジションサイズ:10,000
- 建値(エントリー値):1.26523
ボクはこの買いポジションを1月25日まで保有して、1.32000で決済しました。
このトレードの利益は計算したら60,027円となります。
- 建値:1.26523-決済:1.32000=547.7pips
- ドル円レート:109.60
- 547.7pips×109.60×1万通貨=60,027円
しかしポンド/ドルの買いポジションは、低金利であるポンドを買っているのでマイナススワップが貯まります。
なので貯まったマイナススワップを利益から引かないといけません。
マイナススワップはSBI FXトレードのスワップポイント履歴から、10,000通貨の1日分のマイナススワップを69円とします。
1月4日にエントリーして1月25日に決済したので、21日分のマイナススワップが貯まっています。
計算すると-1,449円のマイナススワップが貯まっていました。
なので最終的な利益は60,027円-1,449円=58,578円となります。
「取れた利益から考えたら、マイナススワップは大したこと無いな」と思いますか?
しかしこのトレードはかなり順調だったものです。
1か月以内に500pips以上の値幅が取れることは、ほとんどありません。
500pips以上の利幅を取るのに、2か月~3か月ぐらいはポジションを保有することも珍しくないでしょう。
例のトレードで3か月保有していたら、マイナススワップは-6,210円となります。
同じ利幅を取っても、保有期間が期間が長いだけで最終的な利益は小さくなります。
そしてトレードは毎回勝てるわけではなく、負けることもあります。
負けトレードの場合は、損切りに加えてマイナススワップがかかってくるので、損失額が思っていたよりも大きくなります。
こう考えるとマイナススワップの影響は大きいことが分かるのではないでしょうか。
マイナススワップのポジションはトレードしないほうがいいのか?
マイナススワップはトレードの成績を大きく下げますが、ではマイナススワップのポジションでトレードしないほうがいいのでしょうか?
理想はそうです。しかし現実的ではありません。
スイングトレードは他の手法に比べてトレード機会が少ないですから、マイナススワップだからとトレードを回避したら、トレード機会が半分になります。
勝てる可能性が高いなら、マイナススワップでもトレードすべきです。
ただ、マイナススワップのときはいつも以上に損切り、利食いをシビアにします。
含み損のままで持ち続けても損失が増えるだけだから、含み損の状態で○○日経過したら損切りする。
ある程度の利幅は取れたから、ポジションの半分は利食いする。
そういった判断が必要になるでしょう。
ボクもスイングトレードでは「含み損の状態で2日以上経過したら決済する」というルールでトレードしています。
マイナススワップのときのスイングトレードは、それだけで不利な状態からスタートすることを頭に入れておいて、トレードしてください。