ボクはある本を読んでから美術鑑賞が趣味になりました。
そして美術鑑賞をするようになってから、FXトレードが上手くなった!…ような気がします。
美術鑑賞で伸びる能力
ボクが美術鑑賞をするようになったきっかけは、「なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?」という本です。
美術鑑賞をすることで観察力、批判的思考力、言語能力が伸びると、本のなかで言われています。
VTSを実践することで、美術への造詣を深められるだけでなく、複合的な能力を伸ばす効果もあることが、米国の教育現場で実証されています。
複合的な能力とは、具体的にいえば、観察力、批判的思考力、言語能力などです。
引用:なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか? P32
これらの能力はFXトレードにも必要な能力です!
- 観察力
・・・チャートを正確に読み取る能力 - 批判的思考力
・・・一つの考えにとらわれず、複数の視点からチャートを見る能力
●一つの考えだけで見たダメな例:「このチャートなら絶対に上昇する!」
●複数の視点から見た良い例:「このチャートだと上がりそうだが、下がるパターンは考えれれるか?下がるとしたら自分はどう行動するか?」 - 言語能力
・・・自分の頭の中にあることを言語化する能力
美術鑑賞の方法
美術鑑賞と言うと、「この絵は○○技法が使われていて~」とか、「この画家の特徴は~」とか、「この絵が描かれた時代背景は~」なんて、作者の制作意図を理解しようとすることだけが正しく、一部のインテリ系の高尚な人だけが楽しむようなイメージです。
しかし本のなかで言われている鑑賞法は、そんな高尚で小難しいことは一切必要ありません。
本のなかですすめられている鑑賞法はVTS(ヴィジュアル・シンキング・ストラテジーズ)と呼ばれる方法で、「絵を見て得られる「事実」から、自分はどう解釈するか」という方法です。
「自分がどう思ったか?」「なぜそう感じたのか?」を大事にするので、知識は必要とせず、決まった正解もありません。
複数人数で絵を見て感じたことを発表し合うのが良いみたいですが、一人でも自問自答しながら見ることで実践できます。
実際に美術鑑賞をやってみた!
実際に美術鑑賞をやってみます。
日本一周中に結構な数の美術館に行きましたが、そのなかの一つが東京の国立新美術館で開催されていたウィーン・モダン展です。(現在は終了しています。)
たくさんの絵が展示されていましたが、そのなかで気に入った絵のポストカードを何枚か買いました。
下の画像はウィーン・モダン展で展示されていたグスタフ・クリムト作の『愛』…のポストカードです。
この絵を見てまずは事実を抜き出してみます。
ボクが見て取れた事実は主に4つです。
- 愛し合っている2人の男女
- 男女を見下ろしている何か(神?霊?)
- 薄暗い背景
- 金屏風のような左右の装飾
この4つの事実から解釈したボクの考えは2つあります。
まず一つ目は、愛し合っている男女の愛が悲劇的な運命によって引き裂かれそうだと思いました。
一つ目の考えは、愛し合っている男女は善良な人だという前提で考えられています。
そこで見方を変えて「男女は善良な人などではなく、誰かに強く恨まれている」と考えたら、また違った見方が出てきました。
男女を見下ろしている何かは、2人を見下ろして呪っているのかも・・・
ボクのなかでは2つの見方ができました。誰かはボクと似たような考えを持つ人もいると思いますが、全く違う考えの人もいるでしょう。
ボクよりももっと深く考えて、この絵を考察する人もいると思います。
もちろん自分の考えが絶対に正解だと、ボク自身思っていません。というか正解でなくていい、たった一つの正解なんてないんですから。
正解がないからこそ、誰にも否定されず自分の自由な考えで、絵を見て楽しむことができました。
こういう軽い感じで美術鑑賞をしてもいいなら、いままで高尚な趣味だと避けてきた人も、興味さえあれば楽しめるのではないでしょうか。
最後に:自分の能力が伸びたかどうかは知らないが、美術鑑賞は楽しい
自分の能力が伸びたかどうかは知りませんが、美術鑑賞を趣味にするようになってからのほうがFXの成績は上がっています。たまたまかもしれませんが、一つの要因ではないかと。
「スキルアップのために」とは考えなくても、誰にも邪魔されず、または気心の知れた誰かと一緒に、思考活動に没頭する時間は楽しいものです。
新しい発見があるかもしれませんし、興味があれば一度美術館に足を運んでみてわ。