TradingView(トレーディングビュー)は表示できるチャートが豊富で、メジャーなものからマイナーなものまでそろっています。
今回はTradingViewで表示できるチャートをまとめて紹介と、簡単な解説をしていきます。
チャートには大きく分けて2種類ある
チャートは大きく2種類に分けられます。
時系列系チャートと非時系列系チャートです。
チャートの縦軸が価格、横軸が時間を表していて、値動きを時間の経過とともに右側にチャートを伸ばしていくタイプ。
チャートに時間の概念がなく、値動きのみをチャートに反映するタイプ
あらかじめ設定した値動きがあったときのみ、チャートが記録されていきます。
トレンド転換のタイミングが分かりやすく、トレンドの発生を捉えやすいチャートが多いです。
表示するチャートを選択するには、画面左側にあるボタンから選択できます。
TradingViewには時系列系チャートが7種類、非時系列系チャートが4種類あるので、いまから紹介と簡単な解説をしていきます。
TradingView(トレーディングビュー)のチャート画面
時系列系チャート
バーチャート
値動きをバー(棒線)で表示したチャートです。
日本ではあまり馴染みがありませんが、欧米ではよく使われています。
海外のFXに関する本を読むと、本の中で例として使われているチャートはだいたいバーチャートです。
バーチャートには一つのバーで「始値」「終値」「高値」「安値」を表す4本値と、一つのバーで始値が無く「終値」「高値」「安値」を表している3本値があります。
TradingViewで表示できるバーチャートは4本値です。
バーチャートはローソク足よりもシンプルな形なので高値と安値が目立ち、高値と安値を基準としたトレンドラインを引きやすいという利点があります。
ローソク足
日本で考案され、日本で多く使われているチャートです。いまでは日本に限らず、バーチャートに代わって海外でも多く使われているようです。
バーチャートとは対照的に1本の足ごとの情報量が多く、ローソク足の形にも意味があり、同じ足の形でも発生する場所、足の組み合わせ(パターン)で意味が違ってきたりします。
ローソク足の意味やパターンなど覚えることが多いですが、使いこなせるようになれば、正確に相場の状態を把握することができるようになります。
中空ローソク足
ローソク足に似ていますが、ローソク足とは違うルールで動いています。
通常のローソク足は、その日の始値から終値より高いと陽線、低いと陰線になりますが、中空ローソク足は前の足の終値より、現在の足の終値が高ければ陽線、低ければ陰線になります。
次に中空ローソク足の特徴である足が中空か塗りつぶされるかの違いは、現在の足の始値より終値が高ければ中空、低ければ塗りつぶしとなります。
前の足の位置関係も参照している分、通常のローソク足よりも、実際の値動きを強く反映したチャートと言えます。
平均足
平均足は「高値」と「安値」は通常のローソク足と同じですが、「始値」と「終値」が違います。
平均足の「始値」は前日の平均足の「始値」と「終値」の平均であり、「終値」は当日の「始値」「終値」「高値」「安値」の平均となります。
平均足の終値=(当日の始値+終値+高値+安値)÷4
平均足は上昇トレンドのときは陽線が続き、下降トレンドのときは陰線が続くので、視覚的にトレンドの判断がしやすいチャートと言えます。
ラインチャート
バーチャートやローソク足と違い、「終値」のみを記録した折れ線のようなチャートです。
あらゆるチャートのなかで一番シンプルで、ローソク足のダマしや、多すぎる情報量に惑わされずにトレンドの向きを判断することができます。
しかし「高値」「安値」といった情報がなくシンプルすぎる結果、正確なチャート分析には不向きです。なので他のチャートと組み合わせて使うのがいいと思います。
エリアチャート
ラインチャートの下部分を塗りつぶしたチャートです。
ラインチャートと見た目以外の違いはありません。
ベースラインチャート
チャートが表示されている期間の最高値と最安値の中間(50%ライン)を中心にして色分けし、現在の水準を表すチャートです。
表示されているチャートを動かすことで、中間は変わります。
表示されている期間のチャートが、どの水準で推移しているのかを確認しながら分析することができます。
非時系列系チャート
TradingViewで非時系列系チャートを使うときに一つ注意点があります。
非時系列系チャートを日中足(時間足、分足)で表示する場合は、有料会員でないと表示できません。
日足、週足、月足では問題なく表示させることができます。
練行足
練行足は一定の値幅を設定し、設定した値幅以上の値動きがあったときに足が追加されます。
トレンド転換するまでは上昇トレンドなら陽線が、下降トレンドなら陰線が続くので、大きなトレンドを捉えやすいです。
トレンド転換するときは、設定した値幅の2倍以上逆行したときです。
トレンド転換したら上昇トレンドのときは陰線が発生し、下降トレンドのときは陽線が発生します。
1.設定した値幅以上の値動きがあったときに足を追加する
2.設定した値幅の2倍以上逆行したら、トレンド転換
値幅の設定方法
値幅を設定するには、画面右上側にある「チャートプロパティ」から設定画面を開きます。
設定画面を開いたら、【シンボル】から値幅を設定できます。値幅の設定には自分で値幅を指定する方法と、ATRから値幅を指定する方法の2種類があります。
ATRとは簡単にいうと、平均的なボラティリティ(値幅)が分かるインジケータです。
ラインブレイク(新値足)
ラインブレイクチャートは新値足ともいいます。(ここから先は新値足で呼称を統一します。)
新値足は当日の終値が、設定した一定本数前の終値を上回ったら陽線を(または下回ったら陰線)を追加します。
設定する本数は3本が一般的です。
トレンド転換するときは、設定した一定本数前の最高値を上回ったら(または最安値を下回ったら)トレンド転換のサインです。
1.当日の終値が、設定した一定本数前の終値を更新したら足を追加する
2.設定した一定本数前の最高値(または最安値)を更新したらトレンド転換
本数の設定方法
設定するには、画面右上側にある「チャートプロパティ」から設定画面を開きます。
設定画面を開いたら、【シンボル】から「ライン(足)の数」を変更することで、何本前までの足の終値を参照するか決定します。
カギ足
カギ足は縦線(緑が上昇、赤が下落 ※設定で変更可能)と、縦線をむすぶ小さな横線で構成されて、設定した値幅以上の値動きがあったら線を引きます。
設定した値幅以上の値動きがあったら縦線を伸ばし(上昇なら上向きに、下落なら下向きに)、それまでのトレンドから設定した値幅以上逆行したら、横線を引いて次の行に移って逆行した方向に縦線を伸ばします。
下の図はカギ足ができる例です。
カギ足は時間軸を排除し値動きだけを明確にしたことで、ローソク足チャートを単純化したような形になります。
1.設定値幅以上の値動きがあったら、縦線を伸ばす
2.それまでのトレンドから設定値幅以上逆行したら、横線を引いて次の行に移り縦線を伸ばす
値幅の設定方法
値幅を設定するには、画面右上側にある「チャートプロパティ」から設定画面を開きます。
設定画面を開いたら、【シンボル】から値幅を設定できます。値幅の設定には自分で値幅を指定する方法と、ATRから値幅を指定する方法の2種類があります。
ATRとは簡単にいうと、平均的なボラティリティ(値幅)が分かるインジケータです。
ポイント&フィギュア
ポイント&フィギュアは〇と×だけで値動きを表現している異質のチャートです。
×は上昇を表し、〇は下落を表しています。
ポイント&フィギュアには以下のルールがあります。
2.設定した値幅×n以上逆行したら、次の列に移る
※nの設定は3が基本で、3枠転換といわれます。
3.列が移るときは1枠あけてから書き足す
※必ず1枠あけるので、3枠転換の場合、列が移るには実質4枠分の値幅が必要
4.同じ列に異なる文字が混ざることはなく、同じ文字の列が続けて並ぶこともない
値幅の設定
値幅を設定するには、画面右上側にある「チャートプロパティ」から設定画面を開きます。
設定画面を開いたら、【シンボル】から値幅を設定できます。
「ソース」で値幅の計算を終値にするか高値安値にするか選び、その下の値幅の設定は従来方式かATRで設定します。